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不登校について

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不登校の定義と現状

不登校とは、年間30日以上欠席した児童生徒のうち「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいは、したくてもできない状況にあること。」(ただし、病気や経済的理由によるものを除く)と定義されています。平成22年度(2010年度)の 国立・公立・私立の小・中学校における不登校児童生徒の数は, 114,971人 (小学校:21,675人,在籍比0.32% 中学校:93,296人,在籍比2.74%)で, 前年度に比べ約7,000人減少していますが, 出現率をみると小学校は横ばい, 中学校は微減にとどまり, 楽観視できる状況にはありません。 高校生に関しては,不登校生徒数が53,084人で, 前年度より1,300人増加し,出現率も1.66%(前年度1.55%) と上昇傾向にあります。

不登校となる要因

不登校となったきっかけと考えられる状況は、「本人にかかわる問題」、「いじめを除く友人関係」、「学業の不振」 が小・中・高を通して高い傾向にあります。 小学校においては,とくに 「親子関係をめぐる問題」 「家庭生活の急激な変化」 など家庭状況要因が高い割合を示しています。

不登校のとらえられ方

不登校が日本で注目されはじめた1960年代には 「学校恐怖症」という名称が使われていました。不登校は 神経症の一種であり個人病理としてとらえられていました。 その後,70年代~80年代に入ると, 中学生を中心に地域や階層、性別に関係なく不登校が増加し, 病的なものではなく、 学校での教育問題としてとりあげられ、「登校拒否」と呼ばれるようになりました。やがて小学校生の不登校も増加し、1990年代に入ると、当時の文部省から「不登校はどの子にも起こりうる」という見解が出され、一種の社会病理としてとらえられるようになりました。 この頃から、「学校に行かないという生き方も選択肢の一つだ」 というような考え方も広がっていきました。 2000年代に入ると、「学校に行かなくてはならない」という規範意識の希薄化と、「学校に行っても明るい未来が保証される訳ではない」 という諦めの感情とが混じり合い、学校が児童生徒を引きつける力を弱めるなかで, 学校という制度そのものの根底が問われる状況も生じてきました。 現在は、否定的な意味を含まずに現象だけをとらえた 「不登校」という名称が一般化しています。現在の不登校をみると、「社会性が未熟で内閉的な不登校」、「葛藤が見えない不登校」、「発達障害の二次的問題としての不登校」 「虐待による不登校」など、多様を極めた不登校のタイプが出現しています。 不登校はもはや学校現場の問題としてはおさまりきれない状況となり、対応にあたっては, 学校と医療・福祉などの関係機関との連携が不可欠なものとなっています。

不登校支援の現状

文部科学省の2010年度の調査結果を見ると、何らかの支援の結果、登校するまたはできるようになった 児童生徒は全体の31.1%、登校には至らないものの好ましい変化がみられるようになった 児童生徒は20.6%と、 両者をあわせると半数近くになっています。
支援の内容をみると、学校内で養護教諭による専門的指導やスクールカウンセラー等に よる専門的な相談を受けた児童生徒は60,183人で、全体の52.3%です。 一方、学校外の施設を利用した児童生徒は35,005人で、全体の30.4%に過ぎません。 内訳では、適応指導教室(教育支援センター)利用者が最も多く 13,297人(11.8%)、次いで,病院・診療所(9,111人,7.94%)、教育委員会・教育センター(7,487人,6.5%) 児童相談所・福祉事務所(5,651人,4.98%) となっています。
調査結果から、学校も学校外の機関も何ら関わりをもたなかった児童生徒が 39,766人(34.6%) いることもわかりました。 つまり,約3分の1の子どもは、学校からも相談機関からも手を差し伸べられていないということになります。 高校生では46.5%と,この比率はさらに高まります。 この数字を少しでも減らしていく事が今後の大きな課題であると思われます。

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